検索技術者
研究開発やマーケティングに必要な情報を集めるスキル
「検索技術者」は一般社団法人情報科学技術協会が実施している資格試験の一つです。
以前までは「情報検索能力試験」という名称で運営されてきましたが、より専門的な人材を育成するという意味から名称の変更とともに試験制度が若干変更になりました。
「検索技術者」はいわゆる「インフォプロ」という情報集めのプロフェッショナルを目指すための資格となっており、企業や大学、その他団体や組織において研究開発やマーケティングに役立つ情報収集を的確にしていくための技能を学習していきます。
この場合の情報収集というのは、ただたくさんの情報を集められればそれで良いという訳ではありません。
情報のマネジメントを行い、そこから必要な情報として精査していくまでが一連の作業となります。
資格が初めて実施されたのは1985年からで、毎年1000人規模の人が受験をしている人気資格です。
2013年から名称の変更とともに時代に合わせた出題範囲に変更したことにより、より実用的な資格として社会的な評価を受けられるようになりました。
試験は毎年11月の下旬の日曜日に実施されており、3級・2級・1級の三段階です。
このうち1級のみ二次試験が必要となっており、一次試験に合格した人のみ2月上旬の日曜日に再び試験を受験します。
なお3級試験はマークシート方式、2級試験は筆記試験、1級試験は一次試験が筆記で二次試験が面接試験になります。
前年度に1級試験で二次試験不合格になった人は、翌年の試験では一次試験を免除で二次試験から受験をすることが可能です。
勉強の仕方と取得対象となる人
検索技術者は3級・2級・1級の三段階の試験制度となっているので、必要なレベルに合わせて受験する試験を選択していくことができます。
もっとも易しい3級の対象となるのは一般の社会人や情報関連の勉強をしている学生、また図書館員といった人達です。
試験では情報検索の基本的な方法についてが出題され、コンピュータのデータベースを使用した検索方法とはどういったものかということを総合的に学習します。
2級になると企業に勤務をして情報検索を専門に行なっている人が対象です。
情報検索技術そのものを仕事としているIT関連技術者や、データ収集を専門的に行う業務など、仕事として検索を活かす人が必要な技能を学習します。
最も難易度が高い1級は組織において情報収集の実務を5年以上経験した人が対象です。
2級よりもさらに専門的な知識が問われることとなり、上級情報担当者を想定した試験内容となっています。
二次試験の面接においてはあらかじめ決められた課題について、プレゼンテーションをしていくという形で能力がはかられます。