システムアーキテクト

ストラテジストが立案した方法を実現するシステム設計をする

「システムアーキテクト(SA)」は、IPA(情報処理推進機構)が実施している高度なIT人材を育成するための資格試験の一つです。

資格の位置づけとしては、現場でのシステム設計や構築を行うための技能を「基本情報技術者試験」および「応用情報技術者試験」で身につけたあと、より高度で専門的な技術を実現していくためのスキルを身につけるための試験となっています。

「システムアーキテクト」は直訳すると「システム設計」ということになりますが、これは建築技術における「設計」の概念とは少し異なります。

というのも現場における「システムアーキテクト」とは、IT分野で「ストラテジスト」が立案した内容についてそれを実現していくための具体的なシステムを作り上げるという業務になるからです。

「ストラテジスト」を直訳すると「策士」や「戦略家」などになりますが、業務分野における解釈としては「どのようにシステムを作れば最適化できるか考える人」ということになります。

どのような仕事をするにしても必ず手順というものがあります。
ある一つの製品を作るためには、材料を仕入れ、工場でパーツを作り、組み立て、梱包し、出荷をして販売するための経路を作らないといけません。

こうした流れの中で、どういった方法をとれば最も効率よく、費用をかけずに作業を完遂していくことができるかという事を考えるのが「ストラテジスト」の役目です。

単にそこにあるものを効率化するためでなく、これから販売したい製品やサービスについて、どのように戦略を立てれば成功させることができるかということを考える「攻め」の分野でも活躍が期待されます。

AIの登場と新しい仕事のあり方

システムメモリー「ITストラテジスト」および「システムアーキテクト」はともに非常に需要の高いIT技術者となります。

これは近年AIが急速に発展してきたことにより、それまで属人的であった業務が機械化できる可能性が広がってきたからです。

AIだけでなく工業機械も年々新たな技術が登場してきているので、そうしたものをどういった業種にどのように導入していくかということを考えるのが「ITストラテジスト」と「システムアーキテクト」です。

「システムアーキテクト」は「ITストラテジスト」とともに新たなシステム設計を考えそれを実現していくための方法を提案していきます。

就職先としてはITベンダーやコンサルティング会社が一般的ですが、常にシステム改良が求められる金融機関や生活インフラに関わる産業からも幅広く求人が出されています。

ここ近年では優れたIT技術者を政府機関が雇用するという事例も出てきています。