知的財産管理技能士
知的財産管理技能士の主な仕事内容
知的財産管理技能士は、企業や団体における発明や実用新案登録、意匠や商標などといった知的財産を守るための活動をしていく仕事です。
法律系の資格は数多くありますが、ここ近年最も必要性が高まっている資格がこの知的財産管理技能士です。
国際的な取引件数が多くなるにつれ、輸出入する商品やサービスについての権利問題が多く発生するようになってきています。
今後は製品そのものではなく、知的財産を使ったビジネスが主流になっていくことから今までとは比べ物にならないほどしっかりした管理体制が必要になってきます。
そこで知的財産管理技能士という資格を設置することにより、それぞれの企業が持つ知的財産を守る活動をよりやりやすくしていくことができます。
企業コンサルタントとしての技能の一つとしても、企業内の管理部の業務としても幅広く生かせる知識を備えられる資格です。
知的財産管理技能士 になるには
知的財産管理技能士の資格は「知的財産管理技能検定」として1~3級まで行われています。
試験日は年に三回あり3月、7月、11月です。
試験の難易度はどこまでの知識を必要としているかによって異なっており、最も簡単な3級試験では企業内で知的財産を扱う業務に携わる人を対象にした初級の内容となっているのに対し、1級試験では特許やコンテンツ制作など具体的な事例に踏み込んだ難易度の高い内容となっています。
検定を受けるためには自由に級数を選ぶことはできず、3級から順に受検をしていき前の級の合格が次の級への受検要件よなります。
知的財産を扱う資格としては他に弁理士がありますが、いきなり難易度の高い弁理士ではなくまずはこちらの資格から受験して少しずつスキルを高めていくという方法も取られています。
知的財産管理技能士 に向いている人
知的財産管理技能士の資格を取得することにより、幅広い業界での管理業務の知識が深まります。
知的財産というと発明品や著作物などといったものを先に思い浮かべますが、他にも企業のブランド名やロゴマーク、名称などといったあらゆるものに対して財産権は発生しています。
特に近年ではWebを使った取引やコンテンツ作成が営業の中心的な位置を占めるようになってきているので、そうしたもので権利関係の争いにならないようにしていくためにもこの資格は非常に役立ちます。
日本においては比較的知的財産についての意識が低く、自分自身が違反という意識がないまま他人の知的財産を侵しているということもよくあります。
そうした無自覚な違反行為をあらかじめ防ぐことも知的財産管理技能士の役割となります。
知的財産管理技能士の適正は、正しい知識を備えていることだけでなく倫理面に問題なく業務を行うようにするという遵法意識があるかどうかです。