応用情報技術者

IPA(情報処理推進機構)の高度IT人材のための資格

「応用情報技術者試験(AP)」は、高度なスキルを備えたIT人材を育成するための資格機関であるIPA(情報処理推進機構)が運営する試験です。

試験は毎年春期(4月第3日曜日)、秋期(10月第3日曜日)の二回で開催されており、主にITエンジニアとしてのレベルアップをはかるための問題が出題されます。

IPAの資格試験は数多く専門分野に分岐をしていますが、一般向けの「ITパスポート試験」と人事や内部統制として行う「情報セキュリティマネジメント試験」とは、別に専門的なSEやプログラマを育成するための試験があります。

そんな本格的な情報処理技術者を育成するための試験区分の一つが「応用情報技術者試験」で、入門編の「基本情報技術者試験」の上位資格として位置づけられています。

順序としてはまずIT系技術者となるためには「基本情報技術者試験」を受験し、その次に「応用情報技術者試験」を受験することで、多分野にわたる難易度の高い技能試験に備えるための基礎的スキルを身につける、というルートです。

逆に言えば「応用情報技術者試験」に合格できるという事は、高度なIT技術に関する職種に就くための基礎能力が備わっている証明になるので、幅広い場所で就職ができるでしょう。

具体的な就職先と職種

「応用情報技術者試験」の合格者の実際の勤務先としては、ITソリューションや製品・サービスを提供する業務全般が挙げられます。

プログラミングの技術を活かしてフリーランスで活動することもできますが、資格に合格をしたなら企業のIT系製品のマネジメント業務を目指してもらいたいところです。

SEやPGとして就職をする場合も、システム全体についての知識があるということからプロジェクトリーダーとしての役割をしていくことができますし、より高度な技術を担当する仕事を希望できるでしょう。

「応用情報技術者試験」のさらに上位資格も多数あり、「ITストラテジスト試験」や「システムアーキテクト試験」「プロジェクトマネージャー試験」などかなり専門分野が限定されてきます。

就職前にこれらの難易資格を目指すのもよいですが、IT系の業務は非常に幅広く、実際に就職をしてからどういった方面の能力がより求められるかということが違ってくるので、そうした専門的上位資格は資格優先ではなく業務優先に考えた方が良いといえます。

なお「応用情報技術者試験」の合格率は平均で21.0%とかなり低く、相当勉強をしていかないと合格をするのは難しいでしょう。

試験は春期・秋期ともに午前と午後の二部構成で、多肢選択式の筆記試験と記述式の問題の両方で及第点を取得する必要があります。