酸素欠乏危険作業主任者

特殊な環境で働くスペシャリストのための資格

危険が伴う特殊な環境で、安全性を確保しながら働けるようになるため、いろいろな資格が設けられています。森林
そのうちの1つが、この酸素欠乏危険作業主任者です。

酸素欠乏危険作業主任者とは、酸素が少なくなるような現場、もしくは硫化水素が発生し酸素が欠乏するような場所での作業を行うために必要な資格です。
国家資格ですので、信頼性が高く、特殊な環境で作業を進めるために持っていると、就職や転職に有利となるでしょう。

実際の就職先としては、製造業や建設業が大半を占めます。
浄水器の設置や地下での作業が伴う業務などで、この資格が必要となるケースがあります。
資格がないと作業自体がストップしてしまう現場もありますので、資格保有者は優遇されますし、資格保有を採用の条件としている求人もあります。

講習と修了試験によって取れる資格

この酸素欠乏危険作業主任者は、国家資格ですので、指定された試験をパスする必要があります。
試験を受けるに当たっては、指定された期間で養成のための講習を受けることになり、学科と技能講習に分かれます。

どちらの講習も、酸素欠乏症による蘇生方法や保護具の使い方などを学ぶことになります。
命を守るために重要な知識と技術を身につけるわけですから、真剣に講義を聴く必要があるでしょう。
講習の後に終了試験が実施され、この試験に受かることで資格を得ることができますが、講習をしっかりと受けていれば問題なくパスすることができるでしょう。

受験資格は特に設けられておらず、誰でも講習、試験ともに受けることができます。
しかし、実際の業務に関しては、18歳未満の人は危険エリアでの作業ができないことや、主任者としての監督業務に就けないなどの制限が課されています。

特殊性が高い資格なので持っておくと有利になるシーンも

酸素欠乏危険作業主任者という資格は、あまりポピュラーなものではなく、特殊性が高い資格だと言えるでしょう。
その分、資格保有者も他の資格に比べると少なめですので、他の人と差を付けることができます。

建設現場などでは、この資格が求められるシーンが出てくることもありますので、資格を持っていると一気に活躍できる機会が増えます。
また、資格保有者のみができる業務というのもありますので、条件面でも優遇されることがあるでしょう。

実際の仕事では、こうしたエリアでの業務を行う際に、危険手当などが出ることもありますし、資格手当といった制度を設けている企業も多くあります。
そのため、スキルアップとともに、収入面での改善を図りたい人にも向いている資格だと言えるでしょう。
資格を身に着けて、他の人との差別化を図るのも良いですね。