特定化学物質作業主任者

工場など製造業で用いられる資格の1つ

特定化学物質作業主任者とは、人体に悪影響を与える化学物質の取り扱いについての知識を持ち、作業員の安全を確保するために必要な措置を取る能力を持った人のための資格です。工具類
すべての危険物質が対象ではなく、四アルキル鉛などの特定の化学物質に対応する資格となっています。

一般の場所ではこうした物質に触れることはありませんが、工業製品を製造する工場などでは、対象となる特定化学物質の使用がありますので、資格保有者の配置が義務付けられています。
こうした工場などにおいて、除去装置や安全装置などの点検を行ったり、保護具の使用を確認したりします。
また、こうした場所で働く作業員の安全を守るために、作業手順を作成してそれを監督することや、装置の正しい使用方法などを指導するという役目も担っています。

比較的簡単に取れる資格なので気軽に取得を検討できる

この特定化学物質作業主任者の資格は、厚生労働省によって指定された機関での講習を受け、修了試験に合格する必要があります。
その講習は特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習というもので、各自治体によって、受講日数などが異なることがあります。

講習開催の頻度や時間などは、場所によって異なりますので、自分が住んでいる地域で確認してみるのが一番でしょう。
化学物質が体に及ぼす影響や、安全のための指針、保護具の使用方法などを講習で学び、安全を確保しながら業務を進めていく手順を習得できます。
また、関係する法令などを学び、修了試験に臨みます。

修了試験は講習で学んだことを網羅していますので、きちんと講義で学んだことを思い返せばさほど難しくないでしょう。
講習と試験にかかる費用は、1万数千円ほどですので、あまり大きな負担にならないのがメリットです。
受験資格は特に定められていませんので、誰でも資格取得が可能です。

配置が義務付けられているので資格取得のメリットは大きい

指定された化学物質を取り扱う工場や現場では、この特定化学物質作業主任者の配置が法律によって義務付けられています。
そのため、該当する環境で働いているのであれば、資格取得のメリットは大きいでしょう。

こうした資格保有者に資格手当を設けている企業が多いので、待遇面でのメリットもあります。
いろいろな資格を持っていると、就職や転職の際に優遇されることがありますが、この資格も特殊性のゆえに持っていると、役に立つ場面があるかもしれません。

あまり一般的な資格ではありませんが、それだけ資格保有者は少ないですし、ニーズも安定してあります。
業務の中での必要性に応じて、資格を取ることを検討してみるのも良いでしょう。